LEGAL QUEST の民事訴訟法を司法試験のための通読書として利用することは正直言ってあまりお勧めすることはできません。
確かにリーガルクエスト民事訴訟法は内容自体は全然わかりやすいですし、網羅性も十分以上のものです。何よりも受験生に人気の一冊であるため、素晴らしい本であることは間違いありません。
しかし、分量が736ページと非常に多いです。ボリューミーの基本書であることは非常にありがたいことではあることですけれども、分量が多すぎると通読には、はっきり言って向きません。
700ページ近くもあると、反復学習をするのに一苦労です。内容が分かりやすいのが素晴らしいです。しかしながら、司法試験において基本書選びで大切なことは、内容が分かりやすいかどうかだけではなく、分量が多すぎないか少なすぎないかという点もしっかり考慮することが非常に重要です。
内容が分かりやすくて分量が最低限に留められているような都合のよい基本書があるとするならば、長谷部由起子先生の民事訴訟法の基本書をお勧めします。
長谷部由起子先生の民事訴訟法の基本書は、485ページとなっておりまして、民事訴訟法の基本書の中ではかなり分量が抑えられております。その割には合格に必要な知識はしっかりと網羅されておりまして、民事訴訟法の基本書の中でも最もバランスの良い基本書だということができます。
大切なところは太字で示されておりまして、非常にわかりやすいです。司法試験の通読用の基本書として選ぶのであれば、長谷部由起子先生の民事訴訟法を超える基本書はないと考えております。